更年期と脳の変化

更年期の女性の脳の変化について目を引く面白い研究が海外のナチュロパスのSNSで紹介されていたので紹介します。

更年期は全ての女性が通過するライフステージの1つ。もう第三次性徴期と呼んでも良いくらいなとてもとても重要な女性の体のトランジッション(転換)です。日本で特にあまり語られない更年期については私もバッチリそのターゲット年齢なので、今後も折に触れ書いていきたいとは思いますが、まずはこの気になるお話。

最近発表された研究で、更年期前・閉経周辺期(所謂閉経前の更年期症状が出る時期)・閉経後の女性の脳を調べてわかったこと。更年期は女性ホルモンの変化だけでなく、その女性ホルモンの低下に伴うダイナミックな脳の、特に高次認知機能を司る部分において、構造的・連携・エネルギー代謝の変化が起こるそうです。

簡単に説明すると、生理の不順やホットフラッシュなどの更年期症状が出始める閉経周辺期に突入すると、脳の質量は落ち始め、脳の血流や糖代謝も低下します。女性ホルモンの司令塔となる下垂体が体内のホルモン量の変化にアジャストしきれずガタガタッとなり、その錯覚で起きるのが自律神経の乱れやホットフラッシュなどの症状。この下垂体だけでなく、実際に脳のいくつかの場所で灰白質や白質の質量が低下し、血流も低下。脳のエネルギーは糖ですが、糖代謝も低下します。

普通なら、糖代謝の低下=認知機能の低下になります。ただ、面白いことに、閉経後、灰白質の質量は元のレベルにぐんっと復活し、血流も向上、さらにはAPT産生(エネルギーの産生)も増加します。ただ、ところが糖代謝は落ちたままなので、糖からケトン体へエネルギー代謝の変換が行われているのではと推測されています。

また、同年代の男性と比べても閉経周辺期は神経接続が盛んに行われていて、これらの構造的な大きな変化の間も認知機能が問題なく保たれるよう神経の連携も強化されているようです。なのでこれだけの大きな変化がありながら、男女関係なくある年齢相応な物忘れ以外の大きな認知機能の変化はこの時点では感じません。

また、閉経周辺期からアルツハイマー病で見られるアミロイドβタンパク質の沈着が始まっているようです。これは特にアルツハイマー病になりやすいとされるApoE4遺伝子を持つ人に顕著ですが、ApoE4遺伝子を持たない人でもこの閉経周辺期から同年代の男性と比べてアミロイドβタンパク質は増えています。

アミロイドβタンパク質が蓄積するからと言って必ずアルツハイマーになるわけではないですが、確かに男性よりも早い年齢でアミロイドβタンパク質が増加すると言うことは、高齢での女性のアルツハイマー罹患率が男性より高いことを裏づけます。

要するに、閉経周辺期からアミロイドβタンパク質が蓄積し始めているので、脳の健康を意識して生活していく必要があると言うこと。

それから、エネルギー代謝が糖からケトン体にシフトするのであれば、そのシフトがうまくいくように適量な糖の摂取が行われていないといけません。なるほど!アルツハイマーなどの認知症が脳の糖尿病と呼ばれる所以かと思います。

要するに、さらに簡単に言うと、女性は特に更年期の時期から「抗酸化」!

身体を酸化させる糖、精製小麦、トランス脂肪酸、過度の脂、アルコール、重金属を減らし、酸化を解消する「抗酸化」の食べ物を意識して食べること。

「抗酸化」のキーワードは「レインボーカラー」。赤、紫、黄色、オレンジなど色のついた食材。それからたっぷりの野菜。

兎にも角にも、過剰な糖は不要。今のお食事で「糖」だけ食べていないか、どれだけ「糖」を食べているか見直してみてみるのが初めの一歩、かな。

きちんと見直ししたい方はコンサルでお手伝いさせていただきます🌱

参考文献

Mosconi L, et al. Menopause impacts human brain structure, connectivity, energy metabolism, and amyloid-beta deposition. Sci Rep. 2021 Jun 9;11(1):10867. doi: 10.1038/s41598-021-90084-y.

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